季節の一枚

特別編


西近江路 三本杉の丘
西近江路 三本杉の丘 《平成25年9月下旬》
最新のピクチャーに依る全画像の色調見直しも、いよいよ佳境に近づいて来ました。 暫く撮影行が見込めない状況は、なお続いていますので、今月も引き続き、過去のこの季節撮影作でのご挨拶。 今回は大分以前に、色調の不満から長らく割愛していた作品です。
此れ迄、D800Eに始まりD850を経てZ7に至るデジカメ遍歴で、個々の色調の変化をそれぞれ実感してきました。 その違いは、主に撮像センサー固有の“ハード”に由来する物と、単純に気にも留めていなかったのですが、実際には“ソフト”に起因するのだと理解出来たのが、今回のニコンのピクチャー刷新。 具体的には、晴天下でのいわゆる“抜け”が良くなり、若干不自然だった“緑被り”も解消されました。 D850(D810以来のカメラ互換従来ピクチャー)では“こってり”過ぎて使う気になれなかった“スタンダード”も好印象で、時には“風景”も選択したくなる味付けは全般的に大満足。 但し、鮮やかさを求めると同色系統の立体感が損なわれるばかりか、若干の“マゼンタ被り”が気になる場合もあり、お勧めはやはり“スタンダード”。 “風景”の適用には、それなりの見極めが必要です。
巷では“Zシリーズ”の描写の、“緻密さ”や“抜け”の良さが、レンズやカメラの“ハード”面での進化と捉えられている様にも見受けられるのですが、今回の経験でそれは、編集ソフトの改善に起因する物だと実感している次第です。 確かに、各収差の徹底除去や画面四隅迄の結像等は、マウントの変更やレンズの進化が大いに窺われるのですが、画像全体の精緻感や色調の変化は、その殆どが最新ピクチャーに依る恩恵だったのでした。
という訳で、過去の若干“残念な”色調作品も、今回のピクチャーで蘇らせる事が出来ました。 尚、編集作業では意図的に、トーンカーブ等の緻密な作業は極力取り入れず、簡単至極なスライダー操作のみで仕上げる様に努力しています。 “ミドルレンジシャープ”や“明瞭度”等、経験してしまうと頼り過ぎてしまう便利な機能にも許容不可な欠点もあり、一様には適用出来ない種類の描写特性も存在しているのでありまして、今作等はその典型かと思いきや、案外自然な雰囲気で仕上がってくれました。

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